前回、檜原村での薪づくり体験イベントへの参加の様子前半(午前中)、檜原村の事や林業についてのお話をうかがったプログラムを記事にしました。

今回は、このイベントのメインである薪割り体験とその薪が使われている「数馬の湯」のボイラー見学など午後のプログラムについてレポートしたいと思います。
色んな薪割り
ランチをいただいた田中林業さんを後にして、午後の場所にバスで移動します。
今回の現場はこちら。小学校の跡地を利用した薪割場です。
檜原村には昔7つほど小学校があったそうですが、人口減少にともなった統廃合等でこちらは廃校跡だそうです。
ちょうど紅葉も始まって景色やロケーションは素敵です。
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本日のイベントの為に、村役場からお二人村の取り組みについてお話いただきました。また、薪割り体験の講師役としていつも薪割作業をされているシルバー人材センターからもお二人(普段は自動薪割機を使って作業されているようです)、そして株式会社東京チェーンソーズという会社より1名、手斧をつかった人力での薪割りされているという講師に指導いただきました。
大変面白い体験をさせていただきました、あがとうございます。
まず、20名弱おりましたので、2つにグループを分けて、ワタクシ共は最初自動薪割機を使った薪割体験に参加です。後程グループチェンジをしてから、手斧を使った伝統的な皆様のイメージする薪割りの実施です。
自動薪割機を使って
今回登場するのは、この2機。
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赤いのはフィンランド製で黄色いのがアメリカ製。でもどちらもエンジンはホンダだそうです。どうも舶来品は機嫌が悪い時もたびたびあるようです。笑
でもこの赤いほうは結構効果でメルセデス買えちゃうぐらいだそうです。農業機械など働く車系って結構高いんですよね~でも人が作業するのや人件費考えると、全然ペイするんでしょう。文句も言いませんし、休憩時間もいらないし、福利厚生も整備しなくて良いですしね。
北欧北米は林業も盛んなようですし、こういう関連機器メーカーも多いのかもしれません。秋に訪れたフィンランドも国土に対して75%ぐらいが木で国が林業を保護してるようでしたし。
少子高齢が進むとどんどん昔で言うロボット・機械化でにんべんのつく自動化(って古いね)が進んで、それをちょっとカッコよく現在はIoTとかそれをAIを使ってって言ってるだけですね。
最近こういう便利なシステムやツール・ロボットがあってもこれらは優秀でも、使う側がなってないと全くダメじゃんってのを最近別で体験したので、また機会があれば記事に。
話がそれましたので戻すと、実際体験で利用したのはこの黄色いアメリカ製。まずは先生がお手本を見せてくれます。
エンジンをかけてレバーを上下することで斧の刃が自動で上がり↑、下がり↓するという仕組みです。斧を動かす前に、割りたい丸太をセットします。
すでにチェーンソーでいくつか丸太をご用意いただいてましたので、それを使いましたが、普段はこれチェーンソーで切る所からなんですね。
先生のお手本みても、刃が動いて結構怖いです。恐る恐る気を付けて手を添えないと、自分の手をぐさりとしそうで、注意が必要です。
その後、赤い子の方は体験はなく、先生のデモンストレーションを見せていただきました。
赤い子は、まずチェーンソー機能も付いているの長い木を機械にセットして、チェーンソーで丸太をある程度の長さにカットするところから始まります。
その後、カットされた丸太を十文字の刃に押し充てることで4つ割りにし、「薪」がどんどんコンベアベルトで運ばれるという一連の作業を、赤い子がやってくれます。
人間は長い丸太を押し入れてあげる作業が必要です。
この赤い機械ですと、1時間に2パレットぐらい作れるそうですが、黄色いほうだと1日で2パレットとか記憶がさだかではありませんが、黄色いほうが時間がかかるそうです。
お待ちかね、レトロな薪割り
さて、待ってました、手斧でのレトロな薪割です。
みなさんのイメージはこちらではないでしょうか?
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はい、こちらマーベル映画でキャプテンアメリカの薪割シーンがある、 「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン 」のワンカットです。キャップとトニー・スタークが薪割りしてます。超人なんで、薪割も今思うと尋常じゃないです。
画像はWOWOW放映中のものを写真撮ったものです。出典:WOWOWでの放送。
ワタクシも気分はキャップのつもりで、脳内妄想はこれ。
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でも、修正なしの実際はこちら。
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これも8回目ぐらいのトライでやっと割れましたが、その前の7回振りかぶっても割れません。斧が刺さることはあっても、なかなかヒットさせることが難しいです。
この手斧、結構重たいので、女性ですとなかなか振りかぶって頭の上で支えられなくてふらふらするので、まっすぐ遠心力を使って振り下ろしたい所ですが、それができないんですね。
男性だと、なれてくるとしっかり頭上で固定し遠心力でまっすぐ振り下ろせば、綺麗に割れる用でした。まぁキャプテンアメリカみたいにはいきませんが。
手斧でもそこそこ薪ができあがりました。今日の成果物。先生たちご指導ありがとうございました。
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そろそろ日もかげってくるので、日が落ちる前に最後のプログラムの「数馬の湯」のボイラーでこの薪が利用されているというので、そこまで移動し見学後、最後にお風呂に入って終了です。
途中、この薪はすぐ利用できるわけではないので、干している場所も車中からの確認し通過します。
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薪割してても見えるのですが、斧がガッと木に差し込んだとき、結構樹液がじゅっとでるんです。水分が結構あるんだな~というので、半年ほどお日様で乾かすそうです。
その後、数馬の湯に到着。
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そして、裏手に回ってこちらで利用しているボイラーを見学し説明いただきました。
使われているのはスイス製のボイラーで屋外に置いてタンクと温泉まで若干パイプが長いので熱が奪われはしますが、費用や建物までの動線などもろもろの要素との妥協でこうなったそうです。
ただ、スイス製のボイラー中見せてもらうと、すごく燃焼効率が良いらしく、灰がほとんどでないそうです(右の写真の扉の中、下の段2つ)。なるほど、ちゃんと燃焼したら残り物はでないですもんね、キャンプファイヤーでもそうだった。
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最後はお待ちかねの温泉です。
薪のお湯はまた格別ですね~お風呂自体はそこまで広くはありませんが、浴槽も3種類、打たせ湯もありますし、露天風呂も2種類あります。
登山客の利用も多いみたいで、玄関はザックであふれてました。
また、地元の特産品などもうっておりますので物産購入の上、お土産にも良いかもしれません。
薪割で流した汗を流して体も温まったところで、バスで武蔵五日市駅まで戻ります。渋滞もなさそうなので、予定通りホリデー快速に間に合いました。
いやー、日が暮れると外は真っ暗ですが、薪割運動後に温泉も入れて、もう電車にのったら爆睡の予感です。
なかなか都会にいると体験できない薪割りや林業のお話を専門家にうかがえて大変勉強になりましたし、楽しかったです。
檜原村はこれ以外にもウッドチップをつくってたり、バイオマスの活用されてたり、いろいろな事業に取り組んでいるようです。
檜原村だけではないですが、近隣エリア含めて森林体験イベントがまだまだあるようですので、もし興味のある方は↓チラシも参考にしてみてください。
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本日一日檜原村事務局の方には大変お世話になりました、また機会があれば遊びに来たいとおもいましたので、皆様もぜひ訪ねてみてはいかがでしょう。