孫子・戦略・クラウゼヴィッツを読む

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ワタクシ、40代のおばちゃんですが、マーベル映画が大好きです。これにはSFの要素とドンパチアクションの要素満載だからというのもあります。欲しいモノがいっぱい出てきます。AIのジャービスとか、サミュエルジャクソンがのってる車とか。

現実に買えるものでも、綿100%じゃない速乾UVだったら、ぜったいキャプテンアメリカのTシャツ買います。笑

さて、先日何回目かの「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」を見ていた時の事。

ヴィラン演じるロバートレッドフォードが正義の組織であるシールドの中で暴走します。これをみながら、組織の中でなんらか予期せぬマルファンクションが発生した場合のリスクヘッジのためには必ず対応策として権限分散して、一人に権限が集中しないように、なった場合もなんらか対応措置をそもそも考えているよなぁという夫婦の会話が発生します。

特に一番金のかかっている国の軍隊/インテリジェンス系の組織の場合は当然でしょう。

まぁこんな会話から組織論さらには戦略論の話になり、やっぱり悲しいけど、人類が発展してきた背景には戦争があり、その為に培った科学技術と知略が一番すごいよねぇと。

表向きには大ぴらには言えないことですし、思想のオカシイ人扱いされても困るのでやりませんが、もし大学に入りなおせて勉強できるのであれば、いわゆる士官学校の古今東西の戦略論なり、戦争に絡んだ科学技術を学びたく。きっと一番面白そう。

ワタクシサラリーマン時代の専門も「ロジスティクス」でしたので、これももともとは兵站からきてまして、現代においてもとーっても重要でこういうの色々関係してきます。

MBAの授業でやるぐらいの戦略論はもありますが、実践伴わない学生と議論してもねぇ、だったら少し歴史学と娯楽アプローチでええんじゃないかと。

というので、孫子は昔読んだけど、けっこう忘れてんなぁというので、今回こちらの書籍がめについたので、読んでみました。新たな発見や目に留まった感想を綴りたいと思います。

クラウゼヴィッツと孫子

こちらの書籍は2人の天才を対比しながら、その違いや共通点、はたまたそれを応用しているビジネスでの戦略やら、プロ野球のペナントレース、将棋など、様々な例をもとに話が展開されます。

けっこう軽く読めるので、入門にはうってつけかもしれません。

ワタクシ、孫子は以前読みましたが、クラウゼヴィッツは全然知らなくて。

孫子は2000年以上前の方ですがクラウゼヴィッツは200年ぐらい前のプロセインの軍人だそうで。ナポレオン戦争の時代の人です。

戦略論の本や授業ではかならず出てくるので名前はしってましたが、よく知らず。たしか坂の上の雲のおにいちゃんか弟の学校でも勉強してたよなぐらいで。

ネタバレになるので、詳細は書きませんが、どの時代に生きたかによって「戦略」のとらえ方がかわってくるというのが、面白かったです。

またこの「争い」自体の性質、舞台、相対するライバルの数によってもいろいろ違ってくると。

クラウゼヴィッツはどちらかというと、「ルール、枠の中で1対1で戦う」際の戦略のようで、孫子の時代の群雄割拠でライバルの国もいっぱい、一方をたたいても、横で見てる第3者が漁夫の利を得るみたいな前提ではなく、それぞれメリットデメリットあるようです。

1回限りで命取られる戦争と、ペナントレースのように何回も戦えるやり直しの効くもの、中世の戦争みたいに資金が尽きたらしまいというもの、皆殺しになるまで戦うぜ!って集団催眠にかかったような宗教や市民戦争等では用いる術や略がちがうと。

なるほど。当たり前ですね。

また現代においては一番重要と思われる「情報/インテリジェンス」についてのとらえ方も正反対で面白いです。両方それぞれ言い分はわかります。

勝負師の条件

各所に面白い理論とそのわかりやすい実例がいろいろ書かれてますが、印象にのこったのが「勝負師の条件」。

デジタルとアナログ(カン)、さらにはバランスの良さが必要だと。

羽生名人の経験談や盛田氏がはずれてMBAホルダーが増えたソニーがなぜダメになったのか、など「現場100回」じゃないですが、ある程度実践や回数をこなすことで培われる「カン」の世界と、デジタルに積み上げられる理論からの実践と。さらにはそのバランスと人間的なバランスの良さ。

金融トレーダーや敏腕弁護士などの事例からこのあたり説明があってなかなか面白いです。

ワタクシが働いていた時代の経験からもまさにそのように思います。昔一緒に仕事した敏腕営業部長、プレイヤーとして一流なんですが、やはり人の育成がむずかしいと結構相談されました。

得に、「センス」「カン」の部分はどうやっても教えられなく、どうしたらいいよと。

まぁむずかしいですね、羽生さんも言ってますが、そもそも数もこなさず「カン」とか「センス」は身に付きませんね、スタート地点にすらたってません。数こなしてもつかない子も多いしと話してたことを思い出しました。

また、もう一つ印象にのこったのが、先述したクラウゼヴィッツと孫子との大きな違い。

そもそも「前提」が違うということ。

ワタクシの経験上も、百戦錬磨の勝負師、何が違うって、ルールのない時は自分でルールをつくって自分の土俵で戦えたり、勝たなくてもいい、負けなければと「勝ち」「負け」の定義といかにその目的が果たせるかを客観的にみれる人だなと思ってましたので。

これに関しても面白い経験が。

元同僚で、いいモノもってるんですが、なかなか周りからの評価が芳しくない方がいらっしゃいました。たまに個人的にも一緒に遊ぶ人で、一度「大富豪」のゲームをしてた時のこと。

この方、結構すごいんです。カード出し方みてて、思わず言っちゃったんです。なんで、それ仕事でできないのって。

そうするとこの方、だってルールが決まってないからどうやったらいいかわからないと。

はっはーん。深いなぁと思った一瞬でした。

まぁ実際スゴイ戦略立てられたから必ず勝てるかというと、それだけではないのが、面白いところです。

昨今スポーツビジネスに絡んで、AIが色々戦略たててその通りしたら勝てるようなことを言ってる人も多いかと思います。

でもね、人間だもの、フィジカルがついてこないですよ、ロボットじゃないから。まぁだから肉体つかったスポーツのゲームって面白いのかもしれませんね。

また、この手の本、もう少し突っ込んだものも読んでみようかと思います。洋の東西、歴史的には教科書はいっぱいありますので。