なかなか、収まる気配の見えないコロナウィルス。
あんまりぱーっとしないTV解説の中、先日初めて面白いと思う解説者の方が、いらっしゃいました。
過去のペストなどのの感染症がどう広まって社会がどう変化したか、歴史からのアプローチです。
よくよく調べたら、この方キャノンの研究所の方でもあり、我が母校の客員教授でもありました。

なるほど、APUの学長さんの出口さんぽい切り口だなと。
ということもあり、さっそく図書館で類似テーマの書籍を検索して読んでみました。
やっぱり引き金は環境問題、突き詰めると自業自得な人類。
詳細はぜひ読んでいただきたいので、ネタバレしない程度の感想にしたいのですが、この書籍、長い人類史における感染症の概要がおおまにわかるようになってて、とても勉強になりました。
過去のペストや感染症はネズミやノミが媒介してて、衛生状態が悪く人口過密な都市部(糞尿あふれるきったない昔のパリとかロンドンなど)で大爆発したようです。
これは衛生状態を改善したり、ネズミの駆除などである程度はおさまったようですが、今回のコロナでも、欧州が大変なことになっててイタリアの死亡率が突出してますね。
今回に限ったことではなく、14世紀のペストの時も人口の8割ぐらいなくなっているなどなかなか読みごたえがあります。
他のTV番組でも以前やっておりましたが、一番の殺人を犯しているのは実は「蚊」。
人類はマラリアなど「蚊」を媒介した疫病で多く死んでいっているようです。
ちょっと違う観点からの記述もあり、そういえば、「デカメロン」ってペストで避難してる貴族らが面白い話を籠って10日間しとったやつよねぇなど。
アガサクリスティーの名作「鏡は横にひび割れて」も妊婦の風疹被害をテーマにしてありましたし。
世界史でならったような話、書籍や映画また過去、病気で亡くなった有名人や著名人なども。
さらにはエボラウィルスやHIV、身近なはしかや水疱瘡、私のかかった帯状疱疹や今回のコロナの前哨戦だったSARSなど、広くテーマが網羅されております。

また、これらウィルスは動物たちが媒介するというので、人類の繁栄・人口増加にともなって動物たちの家畜化とその病気との闘い、それが人にも感染するようになったことなど。
先日記事にした狂牛病がらみの書籍の記事にも書きましたが、まぁ人類の欲に比例している気もします。



ワタクシの勉強不足でしりませんでしたが、インフルエンザ菌ってシベリアなどの北方の湖の底に潜伏してるんですね。
なので、水鳥が媒介になり、冬場に南方に飛来して家禽やら豚やらに罹患するようです。
さらには、今回のコロナでも発生源として疑われてますが、やっぱり「蝙蝠」って結構なウィルスの媒介者のようです。
まぁ飛ぶネズミみたいですものねぇ。
あの子達、基本果実食で女子力高そうなんですが、彼らがかじって唾液のついている果物を落とし、さらにそれを猿達がたべて、さらにアフリカでは「ブッシュミート」ということでおサルさん達が人の食糧になっているようなんです、、、
と負のループが回っているようで。
さらには、欲にかられた人類がどんどん未開の地を開拓し森林伐採するので、獣と人類の境界がおびやかされて、棲家を失った動物たちが人のエリアにもでてきて病気が広がるなど。
なんや、やっぱり人間のせいか。。。ちょっと切ないですね。
どっちが生き残るのか、人類vsウィルス
過去からの歴史を学んでみても、多くの克服すべき戦いを経て最大のプレデター(捕食者)として人類は繁栄しているようですが、ウィルスや病気との闘いでもあったんだなぁというのが良くわかりました。
でも、宿主の人間をあんまり抹殺しすぎるとウィルスも生き残れないし、、、
ワタクシは無神論者ではありますが、超越したレベルでの大きな自然の作用(見えざる手)で色々調整されてるんじゃないか、に3000点賭けたいと思います。
先日ダンブラウンのオリジンを読んだ際も宗教vs科学というメインテーマにかくれつつ、そのうちAIに乗り越えられて抹殺されるんちゃうん、人類。と思ってました。



このシンギュラリティ、あるいみバーチャルな世界のウィルスもそうですしAIからみても地球にとって最も有害な人類という結果など。
物理的な病原体のウィルスとも人類は戦いであり、やっぱりプレデターなんだけど、ダメな奴らとして処分調整されかねないなぁとも思いました。
でも、明るい側面もあります。
今生きている人類は過去のそういう脅威から生き残った強い種であることです。
自然との共生も考えつつ、自己免疫強化に努めなければと改めて思いました。
こちらの書籍ぜひ、おススメです。